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小学校受験の服装まとめ 男の子・女の子のお受験にふさわしい服装とは?お父さん・お母さんの服装選びのポイントも解説

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小学校受験の試験当日に何を着ていけばよいか、お子さまの服装はもちろん、一緒に行くお父さん・お母さんの服装も悩みますよね。お子さまの場合は、試験内容に合わせて動きやすい服装が望ましいです。付き添うお父さん・お母さんは、面接での第一印象を重視し、お受験という場にふさわしい服装を心がけましょう。
この記事では、男の子・女の子別のお受験にふさわしい服装や、お父さん・お母さんの服装選びのポイントを解説します。

小学校受験にふさわしい服装とは

小学校受験の服装選びで最も大切なのは、TPOに合わせた清潔感です。高級なブランド物でそろえる必要はなく、むしろ受験する小学校の校風や雰囲気に合わせることを意識しましょう。学校見学や学校説明会も同じ服装で構いませんが、季節が異なることに注意し、TPOに合わせたフォーマルな装いを心がけましょう。

小学校受験ではお子さまと一緒にご両親も面接を受ける場合があります。親子での統一感を出すために、フォーマルで清潔感のある紺色で統一するのが定番です。近年はお受験服にふさわしい紺色のセットアップは多くの店舗で取り扱われており、準備しやすくなりました。定番の紺色のコーディネートは、さまざまな学校のお受験に対応できるのでおすすめです。

お子さまの場合は「子どもらしさ」も大事にし、清潔かつ快活な印象を与える服装を選びましょう。ご両親は清楚で上品な印象の服装を選び、お子さまを引き立てられるよう華美な服装は避けましょう。

小学校受験の試験内容には、ペーパーテストのほか、絵画・工作や運動、面接などがあります。フォーマルな装いでありながら、動きやすく活動しやすい服装がおすすめです。小学校受験は11月前後に行われることが多く、日中とはいえ肌寒い日もあるため、気候に合わせて調節しやすいことも大切です。受験する学校によっては、試験内容に合わせて着替えも用意しておく必要があるため、お子さまが一人で着がえやすいものを選ぶのがよいでしょう。

お受験当日のお子さまの服装(男の子・女の子)

小学校受験に臨むお子さまの服装について、男の子・女の子どちらにも共通するポイントは次の5つです。

  • 清潔感があり、動きやすい服装
  • できればポケットつきがおすすめ
  • 肌着は透けないよう白無地
  • 大きすぎず小さすぎないジャストサイズ
  • お子さま自身が自信を持てるような服装

男の子も女の子も、清潔感のある見た目かつ試験内容に合わせて動きやすい服装を用意しましょう。個性的なデザインや色の服装は、悪目立ちしたり、お子さま自身が不安になったりすることもあるので避けたほうがよいでしょう。年長にもなれば自分を客観視できるようになり、周囲とあまりにも違う服装だと戸惑ってしまう可能性があります。

試験内容に合わせた服装選びも大切です。絵画・工作では汚れないよう袖をまくることもあります。学校によりますが、運動テストの際に体操服にお着替えをしない場合もあるので、走ったり遊んだりしやすいほうが活発に動けます。また、お子さま自身がハンカチやティッシュペーパーを持ち歩けるよう、ズボンやジャンパースカートにポケットがあると安心です。ブラウスやポロシャツからから透けてしまわないよう、白無地の肌着を用意しておきましょう。

お受験用の服装は、大きすぎず小さすぎないジャストサイズのほうが美しく見えます。試験当日だけでなく、学校説明会や願書用の写真撮影なども含めると、年長の春~秋ごろまで着用の機会があります。お子さまの成長に合わせて着丈を調整できるものを選ぶか、必要に応じて買い足したり買い替えたりすることも想定しておくとよいでしょう。

これらの条件を満たしたうえで大切にしたいのは、お子さま自身が気に入っており、着ると自信がつくような服装であることです。「色は紺でなければダメ!」とか、「こっちのほうが面接受けしそう!」など、ご両親が服装を決めてしまいがちですが、ぜひお子さまの意見も取り入れてみてください。お子さまの魅力を引き出すような服装であれば、きっと試験当日も自信満々で臨めるはずです。

男の子の服装

男の子の服装は、以下のようなコーディネートが一般的です。

  • シャツまたはポロシャツ(ネクタイはなくてOK)
  • 紺色の短ズボンまたはハーフパンツ+ジャケット
  • 必要に応じてVネックのベスト
  • 靴は革靴またはローファー、靴下は白または紺のクルー丈

11月ごろにかけて行われる入学試験では、肌寒くないよう長袖のシャツまたは長袖のポロシャツにするか、ベストを着て調整しましょう。ネクタイはお子さまが一人で着脱するのは難しいこともあり、付ける必要はありません。

長ズボンよりも短ズボンやハーフパンツのほうが動きやすく、子どもらしい活発な印象になります。学校によっては、1年を通じて制服が半ズボンのところもあります。入学後を見据えて半ズボンの服装に慣れておくという意味でもおすすめです。ただし、フォーマルなズボンの場合はフロントにボタンまたはフックがあることが多いです。トイレの際に自分で着脱できるよう、あらかじめ練習しておきましょう。

靴は、全体のコーディネートを考えて革靴またはローファーがおすすめです。着脱しやすい面ファスナータイプのものもあるので、お子さまの履きやすいものを選びましょう。試験の大部分は室内で行われるので、上靴も忘れず準備してください。

髪型は短くさっぱりとしているほうが、清潔感があり、元気よく快活な印象を与えられます。特に、前髪が目にかかると試験のときに先生から表情が見えにくくなってしまうので、目元が見えるよう眉毛の高さから眉上くらいにしておくとよいでしょう。

女の子の服装

女の子の服装は、以下のようなコーディネートが一般的です。

  • 白のブラウス(半袖・丸襟が定番)
  • 紺色のジャンパースカート+ボレロ
  • 必要に応じてカーディガン
  • 靴はローファーまたはワンストラップシューズ、靴下は白の三つ折りソックス

ジャンパースカートとボレロがセットになっているものを買うと、色のコーディネートに悩まずに済みます。白ブラウスは半袖・丸襟が定番ですが、華美なデザインでなければワンポイントの刺繍があっても大丈夫です。入学試験は11月ごろにかけて行われるので、肌寒い場合は長袖のブラウスにしてもよいですし、フォーマルな雰囲気のカーディガンを用意しておいてもよいでしょう。
女の子の場合、春から夏にかけて行われる学校説明会には、ジャンパースカートだと暑い可能性もあります。紺色や水色など落ち着いた色合いの、シンプルなワンピースでも構いません。

ただし、ジャンパースカートやワンピースを上品に着こなすためには、スカートの中が見えないような所作を身につけておく必要があります。下着の上にオーバーパンツをはくのもおすすめですが、椅子に座るときは膝を閉じる、立ったまま靴の脱ぎ履きをするなど、普段から所作に気をつけるようにしましょう。

靴は、ローファーもしくはシンプルなデザインのワンストラップシューズがおすすめです。着脱しやすいものかつ、運動の試験のときに走り回っても脱げにくいものを選びましょう。なお、発表会用などに使われるピカピカしたエナメル素材よりも、革製やマットな質感のもののほうが落ち着いた印象を与えられます。試験の大部分は室内で行われるので、上靴も忘れず準備してください。

髪型は長くても短くても構いませんが、肩につく長さの場合は結びましょう。試験のときは子どもの表情も見られるので、前髪はピンでとめるなどして額が出るようにしておくとよいでしょう。なお、校則がある学校の場合は、学校説明会や見学のときに在校生のヘアスタイルをチェックしておくと参考になります。

運動テストのときの服装

運動テストも同日に行う学校では、着替えずに課題を行うこともあります。特に女の子は、スカートやワンピースだと運動の課題で動きにくくなってしまうため、学校の出題傾向や着替えの有無などをよく確認しておきましょう。男の子の場合は、運動テストのときも同じ服装で大丈夫です。

学校によっては、着替える時間と場所が用意されていたり、二日にわたって試験が行われたりする場合もあります。受験する小学校の出題傾向に合わせて、運動や行動観察のために動きやすい服装を用意しましょう。
男の子の場合はポロシャツ+ハーフパンツでよく、女の子の場合はポロシャツにキュロットやハーフパンツがよいでしょう。ただし、フリルが多いタイプや前面がスカートに見えるラップキュロットタイプは、足さばきが悪く動きにくい可能性もあります。靴は、革靴だと動きにくいこともあるので、可能であれば黒または白の運動靴を用意しておくと安心です。

お受験当日のお父さんの服装

お父さんの服装で気を付けたいポイントは次の3つです。

  • 清潔感のあるシングルのスーツ
  • シャツは白、スーツは紺色、ネクタイや靴下も紺色系
  • 髪色やヘアスタイルは短めで派手すぎず清潔感を意識

お父さんの服装は、シングルのスーツが基本です。ダーク系の色合いがおすすめですが、黒よりも濃紺や紺を選ぶと、ご家族で統一感のあるコーディネートに仕上げやすいです。面接のときは椅子に座るため、ズボン丈がちょうどよいものを用意しましょう。靴下は、足首が見えない長さのビジネスソックスで、スーツの色に合わせて紺または黒を選びましょう。
シャツは清潔感のある白、ネクタイはスーツと同系色の紺の無地または控えめな小紋柄がよいでしょう。なお、スーツはあくまで略礼服なので、それよりも格が上にあたる喪服や礼服を使いまわすことはできません。TPOに応じた服装を心がけましょう。
髪型は短く清潔感のあるスタイルを心がけ、明るすぎる髪色や派手なヘアセットは避けましょう。ハットやキャップなどはかぶらないか、建物に入るときに必ず脱ぐようにしましょう。室内で帽子をかぶったままなのはマナーに反することから、幼児教室等においても、入室時には脱帽するよう指導されることがほとんどです。また、パーティーではないので、カフスボタンやポケットチーフなどの小物は不要です。学校に入るときはスリッパに履き替えますが、革靴はきちんと磨いておきましょう。

お受験当日のお母さんの服装

お母さんの服装で気を付けたいポイントは次の3つです。

  • スカートスタイルのスーツ
  • スーツの色は紺色、ブラウスは白または紺色、ストッキングは肌色
  • 髪色やヘアスタイルは清潔感を意識し、華美にならずきちんとまとめる

お母さんの服装は、スカートスタイルのスーツが基本です。スカート丈は膝が隠れる長さのほうが清楚に見えます。特に、面接のときは椅子に座るため、椅子に座ったときに美しく見えるものを選びましょう。なお、パンツスーツは準礼装にあたり、ややカジュアルな印象に受け取られることもあるため、特別な事情がない限りは避けたほうが無難です。
スーツの色は、黒よりも濃紺や紺色のほうがご家族での統一感を出しやすいです。ブラウスを合わせたコーディネートの場合は、白またはスーツと同じ紺色がよいでしょう。ストッキングは肌色がおすすめです。また、お子さまを引き立てられるよう華美なデザインやアクセサリーは避けましょう。アクセサリーは何もつけないか、つけるとしても控えめな一粒パールのネックレスなどがよいでしょう。

女性の場合、ヘアスタイルに悩まれる方も多いかもしれません。長くても短くてもかまいませんが、きちんと整えて清潔感のあるヘアスタイルを心がけましょう。派手なヘアアレンジや明るすぎる髪色は避け、バレッタなどできちんとまとめるのが理想的です。
学校に入るときはスリッパに履き替えますが、靴は全体のコーディネートに合わせて選びましょう。光沢のない革製のパンプスで、ピンヒールやポインテッドトゥなど華美なデザインは避け、ヒールの高さは5cm以内のものがよいでしょう。

お受験用の服は事前に着慣れておくことも大事

服装は受験の合否を分けるものではなく、あくまで第一印象を良くするためのものです。服装選びで悩む方は、百貨店やオーダーメイドのお店で相談したり、通っている幼児教室の先生に服装選びのポイントを確認したりするのもよいでしょう。

お受験用の服は、学校説明会や試験当日にだけ着るのではなく、事前に何度か着ておきましょう。特に、お子さまはフォーマルな装いに慣れていないと、試験当日に自分らしさを発揮できなかったり、過度に緊張してしまったりします。普段、幼児教室に通うときや面接練習のときにも着用して、本番までにある程度着慣れておくと安心です。

また、ご両親も普段からフォーマルな装いを着ておくのがおすすめです。お子さまは普段と異なる雰囲気に敏感に反応します。お受験本番の日だけご両親がフォーマルな服装だと、「いつもと違う」と感じて緊張してしまうことがあるためです。例えば、幼児教室の送迎時にご両親もお受験本番を意識した服装をしておくことで、「フォーマルな装いのお父さん・お母さん」にお子さまが慣れて、本番に向けた心の準備ができます。

お受験用の服で悩んだら、幼児教室や専門店で相談しよう

お受験用の服装について調べる際は、近年のお受験事情や精通しているところで相談するのがおすすめです。量販店や雑誌の特集だけを参考にすると、一般的な「ハレの日」には問題なくても、お受験という視点ではあまりふさわしくないコーディネートになってしまうおそれもあります。服装選びで悩む方は、百貨店やオーダーメイドのお店で相談したり、通っている幼児教室の先生に服装選びのポイントを確認したりするのもよいでしょう。服装は受験の合否を分けるものではなく、あくまで第一印象を良くするためのものですが、お子さまもご両親も自信を持って臨めるように準備しましょう。

水島 なぎ

水島 なぎ

「書く・編む・正す ことばのよろず屋」を掲げる、フリーランスのライター・編集者。1985年生まれ、京都府在住。同志社大学文学部文化学科美学及び芸術学専攻卒。出版社で資格学習や学参分野のテキスト・問題集を企画編集していた経験をもとに、教育・育児、学術分野などのWebメディアの記事執筆や編集、書籍の編集を手がける。2017年に長女を出産した一児の母。

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