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小学校受験対策「ペーパー」編 ペーパー問題対策の3つのポイントやペーパー学習を嫌がる子どもへの対応も解説

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小学校受験では、図形や数、言語などさまざまな単元のペーパー試験が課されることがあります。幼児教室に通ったりご自宅でプリント学習をしたりして、ペーパー問題対策に取り組んでおられることでしょう。この記事では、ペーパー試験の合格ラインの目安やペーパー問題対策における3つのポイント、お子さまがペーパーを嫌がるときの対応について解説します。

ペーパー試験の主な出題内容

小学校受験のペーパー試験では、さまざまな単元が出題されています。主な出題分野は以下の通りです。

お話の記憶

100~1,000文字程度のお話を聞き取り、その内容に合う回答を選択する問題です。イラストを見て答えさせる「図の記憶」が出題されることもあります。主な単元は以下の通りです。

昔話

「ももたろう」や「あかずきん」など、昔話やおとぎ話を題材にした問題です。昔話に登場する人物や動物などの正しい組み合わせを答えたり、お話の展開に沿って正しいイラストを選んだりします。

お話の記憶

お話を聞き、内容を理解して、問いに答える問題です。登場人物の行動や物語の展開の流れを答えるほか、数の問題や自然・季節などの常識問題を組み合わせた問題が出題されることもあります。

図の記憶

最初に出題されたイラストを見て記憶し、問いに当てはまるイラストを答える問題です。

言語

しりとりや反対言葉、擬音語・擬態語などさまざまな内容が出題されます。イラストを見てお話を作る「作話」が出題される学校もあります。主な単元は以下の通りです。

言葉(音の理解)

ものの名前を知っているかどうか、言葉がもつ音が理解できているかどうかが問われます。例えば、「あ」から始まる言葉を探す問題や、イラストに描かれたものの名前は何音かを答える問題などがあります。動作を表す単語や、様子を表す単語なども出題されます。

しりとり(音の組み合わせ)

ものの名前や言葉がもつ音の応用として、しりとりがよく出題されています。最初の言葉が指定されており、しりとりの順序になるように線をつなぐ(もしくはカードを並べる)といった出題方法や、最初の言葉が指定されておらず複数ある候補のなかからうまくしりとりの順序になるように組み合わせを考える出題方法など、さまざまです。

反対言葉(対義語)、同じ音の言葉(同音異義語)

「大きい」「小さい」などの対義語や、「雨」「飴」などの同音異義語などに関する問題です。対になる言葉のイラストを線でつないだり、カードを選んだりします。

オノマトペ(擬音語、擬態語)

「きらきら」「にこにこ」「ふわふわ」など、様子を表す言葉に関する問題です。言葉と対応するイラストを線でつないだり、カードを選んだりするほか、例文の空欄に当てはまる言葉を答えさせる場合もあります。

作話(お話作り)

場面を表すイラストが最大で4枚程度用意され、それをもとに短いお話を作ります。1枚のイラストで、登場人物の行動を表す短文を作る場合もあります。登場人物の行動や気持ちを想像できるかどうかがカギとなります。

図形

空間認知能力や観察力を問うもので、平面や立体、線や展開図などさまざまな図形が出題されます。さらに細かい単元としては、同形発見、回転図形、鏡図形、重ね図形などに分けられます。立体図形を四方から見たときの形を答える「四方観察」も含まれます。主な単元は以下の通りです。

点図形

ドット方眼の点を縦・横・斜めにつないで、見本の通りに図形を描く問題です。

同形発見

複数の選択肢のなかから、見本と同じ図形を見つける問題です。複数の図形の配列と同じ配列を探すパターンもあります。

回転図形、線対称図形

見本が回転した場合にどのような図形になるかを考える問題です。平面図形の回転のほか、線対称にしたときにどのような図形になるかを考えるパターンもあります。

鏡図形

さまざまな形のものが鏡に映ったときにどう見えるか、正しいイラストを選択する問題です。立方体積み木の組み合わせのほか、円錐や三角柱などの図形や、人物や具体物などが鏡写しになっている場合もあります。推理思考問題として出題されることもあります。

重ね図形

図形を平行移動して重ねた場合の図形の見え方や、折りたたんで重ねた場合の図形の見え方などを考える問題です。

図形の構成、図形の分割(パズル)

見本の図形を構成するパーツ(形)を選択したり、正しい組み合わせを選んだりする問題です。図形の構成と図形の分割はセットで学習するのがおすすめです。基本図形だけでなく、絵柄の描かれたパズルとして出題される場合もあります。

立体図形(積み木の数)

立方体の積み木を複数使用し、積み重ねた立体図形に関する問題です。見本と同じように積み木を積み上げる問題のほか、パズルと組み合わせた問題や、見本の立体にいくつの積み木が使われているかを推理する問題も出題されます。

ものの数を数える計数のほか、数の比較、数の増減、数の分割(分配)などの単元が出題されています。主な単元は以下の通りです。

計数

イラストに描かれたものを正しく数える問題です。複数のものが混在して描かれており、種類ごとに分類して数えるパターンもあります。数えるものに合わせて正しい助数詞を使うことも重要です。

数の比較、量の比較

イラストに描かれたものを正しく数え、多い・少ないを答える問題です。コップに入った水の量(かさ)を答える問題もあります。

数の増減

いわゆる足し算・引き算の問題です。算数のように「2+3=5」という数式で解くのではなく、「りんごが2つあります。また3つもらいました。あわせていくつですか」のような文章題や、イラストをもとに出題されます。

数の分割(分配、一対多の対応)

かけ算・割り算につながる問題です。三輪車が複数台描かれており、すべてのタイヤの数を数えさせる問題や、複数あるものを何人かで分ける問題などが出題されます。数の増減と同様に、数式ではなく文章題やイラストで出題されます。

規則性

ものが並んでいるイラストが示され、規則性に合わせて当てはまるものを答える問題です。推理思考の問題として出題されることもあります。

常識

動植物や道具、乗り物などの知識をはじめ、野菜や果物の旬、季節ごとの行事・イベントなどが出題されます。正しいものを選択したり、正しい順番に並べ替えたりする回答形式が多いです。主な単元は以下の通りです。

生活常識

伝統行事、季節や旬、職業や家族関係に関する問題が出題されます。同じ季節のものを選んだり、行事に関連するものを選んだり、職業と道具・車の正しい組み合わせを選んだりと、出題の形式はさまざまです。

時間

イラストを見て、時間の経過が正しくなるように並べ替えたり、空欄に当てはまるイラストを答えたりします。お話作りの問題にも関連します。

ルール・マナー

あいさつや道徳、公共の場におけるマナーなどに関する問題です。マナー違反であることだけでなく、なぜその行動をしてはいけないのか理由を説明できることも重要です。

推理思考

状況や事象がイラストで示されており、次に起こることを推理したり、測量したりする問題(未測量)が出題されます。空間認識能力や順番・法則の理解力などが求められます。主な単元は以下の通りです。

観覧車問題(回転推理)

観覧車が回転したときの位置や、観覧車に順番に乗った場合のカゴと登場人物の対応など、さまざまなパターンで出題されます。中華テーブルのようなルーレット形式で出題されることもあります。

つりあい

さまざまなものが乗ったシーソー(天秤)が複数イラストで表示され、一番重いものや一番軽いものを推理する問題です。くだものや動物などが取り上げられますが、例えばスイカよりもイチゴが重いように描かれているなど、常識とは逆の引っかけ問題になっていることもあります。

魔法の箱(マジックボックス)

魔法の箱に入れたものが変化したり、その数量が変化したりします。変化の法則性を理解し、推理する問題です。

ゲーム

ビンゴ、オセロ、すごろくなどさまざまなゲームを題材とした問題です。

ペーパー試験の合格ラインは何割くらい?

小学校受験はペーパー試験の点数だけではなく、行動観察や運動、絵画・工作(巧緻性)、面接などを総合的に評価して合否が決まります。そのため、中学校受験や高校受験、大学受験などとは異なり、小学校受験では合格者の平均点や合格ラインなどは公開されていません。
しかしながら、受験対策を長く続けている幼児教室には過去の試験の情報が集まっています。幼児教室の先生方によると、学校によってはペーパー試験で8~9割以上もしくは満点に近い点数が求められているといいます。

ただし、気をつけたいのが、「ペーパー試験で満点さえ取れればいい」というわけではない点です。先述したように、小学校受験はほかの試験内容も合わせて総合的に評価されるからです。ペーパー試験でおそらく満点が取れているにもかかわらず、行動観察で成果を出せなかったために不合格になってしまうケースや、逆に、ペーパー試験ではミスがあったけれども行動観察で評価されて合格できたケースなどもあります。ペーパー問題対策だけでなく、行動観察や運動、絵画・工作、面接などの対策をまんべんなく進めることが大切です。

「具体物」「聞く力」「時間感覚」がペーパー問題対策のコツ

ペーパー試験には、お話の記憶、図形、数、常識、言語などさまざまな出題分野があります。どの出題分野にも共通するペーパー問題対策として、「具体物」「聞く力」「時間感覚」があります。詳しく解説します。

ドリルやプリントだけでなく具体物を使って学ぼう

ペーパー問題対策は、問題集を購入したり、ドリルやプリントに取り組んだりするイメージが強いかもしれません。しかし、机に向かってプリントを解くだけでは伸び悩んでしまうことがあります。多くの幼児教室では、おはじきや積み木、ブロックやパズルなどの具体物を使った学習を取り入れています。

例えば、おはじきを使って「1、2、3……」と指さしながら数えることで、数を順番に正しく数える練習になります。同じ数を探す「同数発見」や、足すと10になる数を見つける「数の構成」などの単元も、具体物であるおはじきを触りながら考えることで理解が深まります。
また、積み木遊びを通して空間認識能力や観察力を養うこともできます。隠れている積み木の数を推測する「立体図形」や、異なる側面から立体図形を見たときの見え方を問う「四方観察」などの単元は、実際に積み木を触り、さまざまな方向からながめるという体験を通して学んでいきます。

このように、プリント上で問題を解く前にさまざまな具体物によって実験や体験を重ねることが大切です。子どもたちにとって具体物を使った学びは遊びの延長という感覚なので、学ぶことは楽しいことだというイメージがつき、ペーパー対策にも前向きに取り組みやすくなります。具体物を使って単元の理解が深まったら、何も使わずペーパー上だけで解けるように練習していくのがおすすめです。

問題や指示を聞き取る「聞く力」を育もう

小学校受験のペーパー試験は、暗記力や知識量が評価されるというよりも、自分の頭で考えて問題を解く「理解力」や「思考力」が評価されるような出題が多い傾向にあります。また、小学校受験においては受験者である子どもが問題文を読んで解くことは少なく、試験官である先生が問題文を読み上げるため、話を聞いて理解する「聞く力」も重要です。
これはペーパー試験に限りません。運動や絵画・制作、行動観察においても先生の指示をきちんと聞き取れているかどうかが重要となるため、正確に指示を聞き取り行動できるようにしておく必要があります。

幼児教室や幼稚園・保育園で先生のお話をしっかり聞き取れるかどうかも大切ですが、「聞く力」を育むためにご家庭でもできることはあります。
まず、大事な話をするときはおもちゃやテレビに集中している時を避け、きちんと注目させてから話しましょう。幼稚園・保育園から帰宅した後の時間を活用し、お母さんやお父さんの指示を聞き取って行動する練習をするのがおすすめです。例えば、
「このテレビを見終わったら、お風呂に入るよ」
「この絵本を読み終わったら、トイレに行ってね」
など、少し先の見通しをあらかじめ伝えます。お子さまが指示通りに行動できるかどうか見守ってください。なかなか行動に移せない様子であれば、
「さっき、(お母さん・お父さんが)なんて言っていたか思い出してね」
と声をかけます。指示をする、聞き取る、行動するということの繰り返しで、注意深く指示を聞き取れるようになっていきます。

お手伝いや約束ごとについて話すときは、「一度しか言わないからよく聞いてね」とあらかじめ伝えておくのもよいでしょう。最初は一度で聞き取れないかもしれませんが、聞き返されるたびに何度も答えていると、「聞く力」はなかなか育ちません。一度できちんと聞き取れるよう、日ごろからメリハリのあるコミュニケーションを心がけてみてください。

制限時間内に解けるよう練習しよう

制限時間

幼児教室では、ペーパー問題を解くときに制限時間を設け、「始め」「やめ」などの声かけをします。また、市販されている問題集にも、解答の目安として制限時間が書かれていることがあります。ご家庭でプリントを解くときも、最終的には制限時間内に解けるように練習しておくとよいでしょう。
まだ時計が読めないお子さまには、アナログ時計を用意してあげましょう。「今は長い針が3だから、6になるまでに解いてみようね」などと声をかけると、問題を解くのに必要な時間の感覚をつかみやすくなります。

ただし、最初から「早く解くこと」だけを目標にしないよう注意しましょう。「早く解かなきゃ」と焦ってしまったり、勘に頼ったりするだけでなく、線や丸を丁寧に書く習慣が身につかないためです。まずは単元について理解し、問題形式に慣れることを意識して学習を進め、ある程度理解が深まったら制限時間内に解く練習へとステップアップします。実際の試験形式に近い模試を受けるのもおすすめです。

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家庭学習でペーパー問題に取り組むときのポイント

家庭での学習を習慣化するにあたって、毎日プリントでペーパー問題に取り組むのはおすすめです。家庭学習でペーパー問題に取り組むときは、以下の3つのポイントを抑えることでより効果が高まります。

毎回、問題文を省略せずに読む

小学校受験の入試においては、受験する子ども自身がひらがなを読む必要はなく、試験官が問題文を読み上げます(録音テープを再生する場合もあります)。家庭でペーパー問題に取り組む際も、お父さん・お母さんが問題文を読み上げるようにしましょう。

ただし、家庭学習に慣れてくると、問題文を省略したり読まずに取り組んだりしてしまうことがあります。お父さん・お母さんが「これは、同じ図形に丸をつける問題だね。やってみて」と、問題文をわかりやすく要約してしまうケースもあれば、お子さま自身が「これ、やったことある!」と、問題文を聞く前に取り組み始めてしまうケースもあるかもしれません。毎日の家庭学習が習慣化し、積極的にプリントに取り組めている証ではあるのですが、問題文は毎回きちんと読むように心がけましょう。

模擬試験や実際の入試問題では、誤解を避けるために丁寧に表現するため、あえて長い問題文になってしまうことがあります。試験の独特な言い回しに慣れておかなければ、試験本番でお子さまが戸惑ってしまったり、早合点して指示を聞き間違えたりしてしまう可能性があります。毎日の家庭学習においても常に本番を想定し、1枚1枚のペーパーに丁寧に取り組むことが大切です。

緊張感をもって取り組む

問題文を読み上げるときは、実際の試験と同様に「1回だけ」読み上げるようにしましょう。家庭学習では、お子さまの目を見て「今から読むよ」と注目を集めてから読み上げることができますが、実際の試験では複数の受験者に向けて一斉に読み上げられます。集中して聞き取ることに慣れていないと、「今のは自分に向けて言ったんだな」ということがわからず、問題を聞き漏らしてしまうことがあります。

もちろん、お子さまも慣れるまでは1回で正確に聞き取るのは難しいかもしれません。『問題や指示を聞き取る「聞く力」を育もう』でお伝えしたのと同じように、「一度しか言わないからよく聞いてね」と前置きをしてから読み上げるのもよいでしょう。それでも聞き逃してしまうこともあるかもしれませんが、最初のうちは「あと1回だけ読むから、集中して聞いてね」と伝えて、再度読み上げても構いません。徐々に慣れさせ、試験の直前期には1回で聞き取れるように仕上げていきましょう。

正解でも不正解でもリアクションをしない

家庭でペーパー問題を解いている最中に、正解だからうなずく、不正解だから首を横に振るなどのリアクションをしてはいけません。お子さまは、お父さん・お母さんのリアクションを見て「合っているな」「間違えているんだ」と悟ってしまいます。リアクションを見て解き直し、正解できたとしても、それは本当の実力とはいえません。また、回答中にお父さん・お母さんの顔色をうかがうようになってしまうと、集中力が途切れます。模擬試験や入試本番もキョロキョロしたり、近くにお父さん・お母さんがいないことで不安になったりする原因にもなります。実際の試験でも集中して取り組めるよう、家庭学習の最中は正解でも不正解でもリアクションをせず、最後まで回答するように促しましょう。そのうえで、丸付けのときに思いきりほめてあげるのがよいでしょう。

ペーパーに取り組んでいる最中にお子さまが「わからない」と言ったり、首を傾げたりすることがありますが、お父さん・お母さんが「そこにあるよ」「ここを見てみて」とヒントを出してはいけません。お子さまのモチベーションを高めるためにヒントが必要な場面もあるかもしれませんが、試験本番はお子さまが自分自身で解かなければならないのです。ヒントがなくても最後まで解けるように、繰り返し学習を行いましょう。

ペーパー問題対策を嫌がるお子さまへの対応

大手幼児教室の理英会によると、小学校受験に臨む年長の子どもたちが1日に取り組むプリント枚数は平均13.8 枚、入試直前になると平均22枚以上にものぼるといいます。※1
さらに、ペーパー問題対策以外にも運動や絵画・工作、面接の準備など試験対策は多岐にわたります。小学校受験対策は年間を通して取り組むため、なかには途中でやる気をなくしてしまうお子さまもいます。特に、ペーパー問題対策は机に向かって問題を解くことが多く、運動や絵画・工作などと違って楽しみが少ない分野なので、苦手とするお子さまも少なくありません。

お子さまがペーパー問題対策を嫌がる理由はさまざまです。

  • 苦手な分野や単元ばかりでつまらなく感じるから
  • 問題の難易度が合っておらず、達成感を感じられないから
  • ペーパーばかり解いていて楽しくないから

そのほかにも、机に向かう勉強ばかりでリフレッシュできる時間がなかったり、問題が解けないことを叱られたりすると、お子さまの勉強に対するモチベーションは低下してしまいます。

ペーパー問題対策を嫌がる時期には、勉強の環境を整えたり、おやつなどのごほうびを用意したりと工夫してみましょう。また、お子さまと一緒にお母さん・お父さんが問題を解くのも、「自分だけがやらされている」と感じることがなくなるためおすすめです。
大切なのは、「1日何枚やらなきゃダメ」とノルマを決めたり、「あの子はもっとできているよ」とほかの子と比較したりしないことです。モチベーションが低い時期は得意な問題に取り組み、自信をつけることを優先するのもよいでしょう。目の前にいるお子さまの今の様子をよく観察し、遊びと勉強のメリハリを作りながら、気持ちよく勉強に取り組めるよう工夫してみてください。

伸び悩んだときは焦らず、ときにはリフレッシュも

毎日コツコツと続けることがペーパー問題対策においては重要ですが、伸び悩んだときも必要以上に焦る必要はありません。学習の効果は学習時間に必ずしも比例するわけではなく、一時的に停滞することもあるというのが、「学習曲線」によって示されています。学習曲線について知り、今お子さまがどの時期にあるのかを把握できれば、焦りを感じなくて済みます。

関連記事:学習曲線とは?3つのステージや成績が停滞するプラトーの乗り越え方を知り、子どもの教育に役立てる

プリントや問題集に取り組むお子さまの様子を見ながら、勉強法や勉強の環境を変えてみるのもよいでしょう。ときには勉強をお休みして、思い切りリフレッシュすることも大切です。

参考資料

※1 理英会 小学校受験に合格するための家庭でのおすすめ勉強法~小学校受験を経験した保護者に聞いてみた~

水島 なぎ

水島 なぎ

「書く・編む・正す ことばのよろず屋」を掲げる、フリーランスのライター・編集者。1985年生まれ、京都府在住。同志社大学文学部文化学科美学及び芸術学専攻卒。出版社で資格学習や学参分野のテキスト・問題集を企画編集していた経験をもとに、教育・育児、学術分野などのWebメディアの記事執筆や編集、書籍の編集を手がける。2017年に長女を出産した一児の母。

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